いつも何かに心惹かれて語りだす、起伏の激しい無節操ライフ。
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気まぐれSS:〔迷い路の迷い子〕
偶然造られた迷路はない。
必然であるという意味ではない。
偶然に発生するものではない、という意味だ。
確かに人為的な迷路は偶然ではない。
では、自然にできた迷路は何なのだ。と誰かが問う。
それは自然にできたのではない。
自然というものに″造られた″のだ。
″迷わせる″というなにものかの意思がない限り、迷路は何かを迷わせることなどできないのだから。
″出口″というものを考えてみよう。
これにも、迷路であるためのひとつのルールともいうべきものがある。
すなわち、出口のない迷路はない。
脱出不可能ということは、侵入不可能とほぼ同義でもある。
迷路から出るためには、迷路に入らなければならない。
その出入口というものが必ずあり、要るのだ。迷路であるためには。
まず、出口と入口を区別する定義などないのだ。
単純な話、ある人にとって入った所が入口であって、出た所が出口となる、それだけのこと。
出口がないなら、入口が出口を兼ねるのは当然のことだ。
入口でない出口が存在せず、四方をコンクリートか何かで固められた迷路に放り込まれて、入口が塞がれたとしよう。
こうなったら流石にほぼ脱出不可能だ。
期待できない救援を待つか反則技であるような破壊活動でもしない限り光は望めないだろう。
確かに、出られない。
しかし、その者のいる場所は既に迷路ではないのだ。
出口のない空間では、ない出口を探して迷う必要はなくなるのだから。
それは迷路ではない。密閉された、規模は違えどただの入り組んだ部屋だ。
再びその入口が出口として開かれた時、その部屋は迷路としての存在を取り戻すだろう。
だが、それにはもはや意味はない。
その頃には、迷路を迷い路と称する絶対条件である迷い人の存在は、囲われた部屋の中で消失してしまっているだろうから。
迷路というものは人を迷わせるために存在している。
言わなくとも誰でも知っているであろうこと。
けれど・・いやだからこそか。
そのことを思うと、自ら思考回路の迷宮に迷い込んで、出口を探すことを強いられていることに気付かないのは。
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プロフィール
HN:
三条 静流
HP:
性別:
女性
職業:
学生
自己紹介:
三条の生態日記。
時々気まぐれにイラストとかSS小説とか出ます。
現在主に書いてるオリジナル小説は『かたり部語り』シリーズです。
三条静流の代名詞:
骸狂。カフェイン中毒。絵描きで物書き。むくろふぃりあ。半腐り。骸狂。
モットーは気ままに気まぐれにマイペースに。
曖昧なものと強烈なものに伴う感動をこよなく愛する。
受験終了しました。新生活もなんとかやっていきたい。
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