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いつも何かに心惹かれて語りだす、起伏の激しい無節操ライフ。
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<食材の買い出しに行って帰ってきたら、郵便受けに何か入っていた。
 それが郵便であることには間違いないのだが、郵便受けの窓から見るに、やけに大きい気がする。
 それは大学からだった。大きめの封筒で分厚い。そして硬い。書類の束、ということではなさそうだ。
 まずは部屋に戻り、食材を冷蔵庫や棚に収納する。何度も出かけるのが面倒で一度に買い込むと、小さな冷蔵庫はすぐにいっぱいになってしまう。なんとかならないものかと思うも、なんとかすべきものは自分の性格しかない。
 外の気温は平均的な春だったが、重い荷物を両手に坂を上ったり下りたりしてきたのだ。暑かった。冷蔵庫にしまったばかりの牛乳を飲んだ。温かった。
 さて問題の郵便である。実際はさしたる問題でもないのだが。開けて逆さに中身を出して見れば、それは本だった。大学の歴史と書かれたタイトルにピンときた。同封のプリントに、「生活も落ち着いた頃だろうから新入生の諸君、読むように」うんたら書かれている。
 本をぱらぱらとめくってみる。閉じて、裏表紙を見る。思わず笑ってしまった。
 本は好きだ。書物であれば自分はとりあえず何だって読む。がしかし、どうみても面白そうとは思えぬ、やたら分厚い本。自分は変わり者で分厚いほど読む気が増すのだが、生憎苦手な歴史ときたもんだ。おそらく読まずとも生活に支障ないくらいわかりきっている。そして、裏表紙のこの値段。ハードカバーの書籍を無償で配布するとは。個人と大学との差はあれど、生活費の中で欲しい本を我慢する学生にはいくらか思うところがあった。
 封筒をごみ箱に捨てて、本を本棚に入れた。小さな本棚の貴重なスペースがこの本で埋められてしまうのが悔しい。
 それから買ってきた紅茶をいれる準備を始めた。ついさっき一箱90円で手に入れたピーチティーがあるのだ。ティータイムを愛する者にはたまらない時間。
 飲み干した紅茶を片付ける頃には、あの本のことはさっぱり忘れていることだろう。


<小説風に日記を書くとこんな感じ。いやはや、文字の無駄の多いことだねぇ。
 私の頭の中がいかに常にこのような言葉で溢れているかということですな。
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プロフィール
HN:
三条 静流
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性別:
女性
職業:
学生
自己紹介:
三条の生態日記。
時々気まぐれにイラストとかSS小説とか出ます。
現在主に書いてるオリジナル小説は『かたり部語り』シリーズです。


三条静流の代名詞:
骸狂。カフェイン中毒。絵描きで物書き。むくろふぃりあ。半腐り。骸狂。
モットーは気ままに気まぐれにマイペースに。
曖昧なものと強烈なものに伴う感動をこよなく愛する。
受験終了しました。新生活もなんとかやっていきたい。
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